ファーストエイドコースとファーストエイドインストラクターコースの概要

ファーストエイドコースおよびファーストエイドインストラクターコースの概要をご説明します。

●ファーストエイドコースの目的

救急・急変時に、看護職として適切な緊急・応急処置ができる人材を育成し、学会が認定するファーストエイドナースの名称を付与することで、わが国の救急医療の質向上に貢献する。

●ファーストエイドナースとは

場所や状況を問わずに発生する様々な救急・急変時に、専門的な救急処置が開始されるまでの間、看護職として適切な緊急・応急処置ができる看護職をいう。 一般社団法人 日本救急看護学会が主催する本コースを受講し、修了試験に合格し実技コースを修了した者をいい、救急初期場面において次の各項の役割を果たす。

  1. フィジカルアセスメントに基づき、緊急性を判断する
  2. 一次救命処置(BLS;basic life support)を実施する
  3. 止血・包帯法、創傷ケア等の応急処置を実施する
  4. 急性症状への初期対応をする
  5. 救急患者および家族等の擁護者になる
  6. 災害時の応急救護活動をする

● ファーストエイドコース

  1. 主催
    一般社団法人 日本救急看護学会
  2. 運営・実施
    一般社団法人 日本救急看護学会 教育委員会
  3. 受講資格者
    看護師、保健師、助産師の資格を有する者
    ※ 一般社団法人日本救急看護学会の会員、非会員は問わない。
    ※ 看護職の資格がないものも受講することができるが、修了証および認定証の発行はない。
  4. コースの教育目的
    救急・急変時に、専門的な救急処置が開始されるまでの間、ファーストエイドナースの役割を踏まえ、適切な緊急・応急処置ができる看護職を養成する。
  5. コース概要と受講方法
    ファーストエイド標準テキストの内容を基にしたe-Learningにて学習を行い、「ファーストエイドコース修了試験」に合格すると、学会より修了証が発行される。次に、ファーストエイドインストラクターが実施する「ファーストエイド実技コース」を修了すると、「ファーストエイドナース」として学会より認定証が発行される(図1)。

    図1 ファーストエイドコース受講の流れ

    1. 標準テキストとe-Learningによる学習

      標準テキスト: ファーストエイド - すべての看護職のための緊急・応急処置 -

      • 本テキストおよび付属のファーストエイドの対応例を示したDVDにて学習する。DVDには、具体的なケースへの実際とファーストエイドのポイントが解説されているので、必ず視聴する。
      • e-Learningによる学習は、巻末のアクセスキーによってネット上でログオンし、必要な情報を入力すると開始できる。ネット上での学習は、パソコンまたは携帯電話のWEBで実施できる
    2. 「ファーストエイドコース修了試験」
      • e-Learningのサイトから、「ファーストエイドコース修了試験」を選択し、試験を受ける。
      • 問題は四択問題で、60問出題される。規定された期限内に回答し、80%以上正答すると合格となる。
    3. 「ファーストエイド実技コース」の受講
      • 学会が認定したファーストエイドインストラクターによる「ファーストエイド実技コース」を受講する。
      • 「ファーストエイド実技コース」は、学会が実施するものと、ファーストエイドインストラクターが所属の病院等で実施するものがある。
      • 実技コースの修了者には、学会より「ファーストエイドナース認定証」が発行される。

      実技コース開催予定・申込み方法:実技コース専用掲示板よりご確認下さい。

    *コースの学習内容は、学会ホームページを参照。

  6. 認定期間と更新
    認定期間は5年間とする。認定期間中に対応した事例についてケースレポートを提出し、学会の審査を受けることによって認定期間を更新することができる。

    * ケースレポートは、「日本救急看護学会ポータルサイト」の「firstaidケースレポート」から入力してください。

●ファーストエイドインストラクターコース

  1. 主催
    一般社団法人 日本救急看護学会
  2. 運営・実施
    一般社団法人 日本救急看護学会 教育委員会
  3. 受講資格者
    一般社団法人日本救急看護学会の会員で、救急看護領域で5年以上の臨床経験があり、「ファーストエイドコース修了試験」に合格した者。
  4. コースの教育目的
    <教育目的>
    「ファーストエイド実技コース」を運営・実施し、コースでのインストラクションができる看護職を養成する。
  5. ファーストエイドインストラクターの役割
    • 「ファーストエイドナース」として、救急・急変時に、専門的な救急処置が開始されるまでの間、適切な緊急・応急処置を実施する。
    • 所属する病院等で「ファーストエイド実技コース」を運営・実施する。
    • 「ファーストエイド実技コース」でのインストラクションをする。
  6. コース概要と受講方法
    「ファーストエイドコース修了試験」に合格後、「ファーストエイドインストラクターコース」を受講する。修了試験に合格すると、「ファーストエイドナース」および「ファーストエイドインストラクター」として学会より認定証が発行される(図2)。

    図2 ファーストエイドインストラクターコース受講の流れ

    1. 標準テキスト、e-Learningによる学習と「ファーストエイドコース修了試験」
      • ファーストエイドコースと同様。
    2. 「ファーストエイドインストラクターコース」の受講
      • 学会ホームページから「日本救急看護学会ポータルサイト」にログインし、「ファーストエイドインストラクターコース」に申し込みをする。
      • 学会が実施するコースを受講し、修了試験に合格すると、「ファーストエイドナース」および「ファーストエイドインストラクター」として学会より認定証が発行される。
    3. 申込方法:日本救急看護学会ポータルサイトよりお申し込み下さい。

    *コースの学習内容は、学会ホームページを参照。

  7. 認定期間と更新
    「ファーストエイドナース」の認定期間は5年間とする。認定期間中に対応した事例について、ケースレポートを提出し、学会の審査を受けることによって認定期間を更新することができる。
    「ファーストエイドインストラクター」の認定期間は5年間とする。認定期間中に実施した「ファーストエイド実技コース」でのインストラクションのレポートを提出し、学会の審査を受けることによって認定期間を更新することができる。

    * ケースレポートは、「日本救急看護学会ポータルサイト」の「firstaidケースレポート」から入力してください。



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